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岩内郡のアイヌ語地名メモ

最終更新: $Date: 2016/06/09 08:12:22 $

海岸線 時計回り

現在地松浦図*1西蝦夷日誌*2永田地名解*3アイヌ語/ローマ字表記意味備考
 アフシタアフシタアパウシュタ  永田地名解には「『アパウシタ』は戸の義なり ?の岩壁扉立して戸の如し故に名く 和人『アプシタ』と訛る」とある。
apaushta
岩戸
雷電岬・刀掛岩シリハシレパシレパ{}パ山の・突き出している・頭エトクウシホロシレバの方は、永田地名解には「此は『シレパ』の一名にして今此名を呼ぶ者なし」とある。 西蝦夷日誌には「磯谷より望むに第一岬とす。和シャマイクル(ベンケイ)の刀掛と云う」とある。 義経伝説とアイヌの文化神サマイクル伝説とが合体しているのかな。 etok-us-poro-sir-pa 奥・にある・大きな・山岬、は雷電岬の様全体を指しているような感じがします。 セトコウレシリパの音の方はよくわからない。
shirepasir-pa
山岬
セトコウレシリハエトクウシホロシレバエドュ ポロ シレパ  
etuk-ush-poro-shirepa
斗出したる大岬
湯内川温泉ユーナイユー ナイユナイ湯の・川磯谷側のカモンナイ筋から山越えのルート(雷電峠?)通っているのか。すごい体力。
yu-naiyu-nay
湯沢
  エクシユアン泊イクュ アン トマリ e-kus-an-tomari その・向こうに・ある・泊というニュアンスだろうか?
ikush-an-tomari
彼方にある泊
 カモエルヲヤカムイルーヤイカムイ ルー オマ ウシ kamuy-ru-o-ya-i 神の・路・ある・岸・の所。だと助長になってしまうなあ。
2015/10/03追記: kamuy-ru-o-ya 神の{熊の}・道・そこにある・陸岸。 kamuy-ru-oma-i 神の{熊の}・道・ある・所。やっぱり獣道かな。
kamui-ru-oma-i
海神の路
雷電ラエニラエンヘツライニ 松浦図と西蝦夷日誌は「和ライデン云」。 永田地名解には「往時枯樹林あり故に名く 和人来年(ライネ)の文字を充て (中略) 今世雷電の文字を充て遂に山の名と誤解し雷電山と云ふ 然れども雷電山と称する山あるにあらず」とある。 つまり、由来も意味も不明みたい。
rai-ni
枯木
 ウカヲフムイ     u-ka-u-op-moy 互いに・上に・ある・槍・の湾で槍の重なり合う湾。イメージできない。変だ。違うか。
2015/10/03追記: 「アイヌ語地名小辞典 p.135 ukaup 岩石が重畳している所」なのかな。ukaup-moy
 チセヽチセヽ   なんだべ。chise-?
 チセヽリヲマヘチセヽリヲマイ   chise-ri-oma-i 家が・高い・場所にある・所。チセセがわからない。 チセシリ? chise-sir-oma-i 家が・山・にある・所。chise-si-ri-oma-i 家が・本当に・高い・場所にある・所。
   チシ ヤ 永田地名解には「此処に『キセセリオマイ』と『ウカウ』の岩石ありしが『キセセリオマイ』は岩石墜落して今は無し 『ウカウ』は飛石多き処の義」とある。 ウカウの方は u-ka-u-p (石や岩の)重なり合う所、という意でしょうが、キセセリって何だろう?
chishi-ya
立岩
   ヌカン ライニ 
nukan-raini
鳥卵ある枯木
   ウェン トマリ 
wen-tomari
悪泊
 クシナフヒヲマイクシナフイヲマイクシュナ プイナプヨマィ{川、山}向こう・の方に・洞窟・ある・処。2015/10/03追記: どこに洞窟あるものなのか、さっぱり見当つかない。
kushuna-puikus-na-puy-oma-i
洞穴
 ヘソ(ツ?)シヨウ ペッ チョー 永田地名解の音を素直に受け取るなら pet-charo (川の・口)のような気がする。
petoho
=pet-so
川の瀑
 ヒウナイ ピウ ナイ なぜ立待なのかは置いとくとして、pi-us-nay 石・多くある・沢、もしくは pi-un-nay 石・ある・沢かな。
piu-nai
立待
 シユマチセシユマチセシュマ チセスマ{シュマ}チセ岩の・洞永田地名解には「海水常に岩穴に満つ小舟六七隻を容るべし」とある。
shuma-chisesuma{shuma}-chise
岩室
当別川ニヘシナイニヘシナイニペシュ ナイニペナィしなの木の・川「北海道の地名 山田秀三著 p.470 当別川」の項によれば、雷電の東端の当別川を指しているのだとか。
nipesh-nainipes-nay
しな皮を取る沢
幌内川ホロナイホロナイポロ ナイポロナィ大きい・川永田地名解には「川幅五六間にすぎず」とある。10m前後くらいだったのかな。
poro-naiporo-nay
大川
 ニチナイニテナイネド ナイ 永田地名解には「水出れば柴竹の根多く寄る所」とある。
netu-nai
寄木川
 ホンヲムナイホンヲムナイポン オ ナイポンオムナィ小さい・川尻の・塞がる・川
pon-om-naipon-o-mu-nay
濁流の小川
  ポロヲムナイポロ オ ナイポロオムナィ大きい・川尻の・塞がる・川
poro-om-naiporo-o-mu-nay
濁流の大川
敷島シユクシマナイシユリシヲマナイシュクシマ ナイ  永田地名解はめずらしく「?」、「今敷島村と称す。意義未詳」とある。
2015/10/03追記: 「アイヌ語地名小辞典 p.125 siyus 大湾」というのがあった。 siyus-kus-oma-nay 大湾・の向こう・にある・沢。
shukushima-nai
 ムエシリウエンムニシリウエン   mun-i-sir-wen 雑草・の芽の・悪地では文法変かな? ムエ、ムニ、なんの訛りだろ。
野束川ノツカノフカベツカ ペッカペッ野の・川現在の1/2.5万分の地形図見る限り水路というか農業用水路が網の目になっていてすごいですが、現在の運上屋川は野束川の支流へと改修されたよう。 いや、地下化されているのかもしれませんが、点線は見当たらない。 北方資料デジタルライブラリーにある北海測量舎1/5万分地形図を見る限りでは、昔も繋がってはいたようですが河口を異としているように見えます。
nupka-petnupka-pet
野川
  エナヲ岬イナウ エド  
inau-etu
木幣岬
 アシエナヲウシアシエナヲウシアシ イナウ ウシ  as-inaw-us-i 立つ・イナウ・ある・処。
ash-inau-ushi
木幣を立つる処
 ヲホムイヲホムイモイ  oho-moy ooho-moy 深い・湾。なのかな?
moi
  ニチナイ   
 ヲムナイヲムナイ ナイオムナィ川尻・塞がる・川西蝦夷日誌や永田地名解によると岩内運上屋のあった所なのだとか。
om-naio-mu-nay
濁川
岩内イワナイイワヲナイイワオ ナイ  西蝦夷日誌には「硫黄沢なり」とあり、永田地名解の郡名の項では「イャウナイ 熊肉を乾す沢。イェオナイ 軽石多き川。 イワウナイ 硫黄川」の3つの説を取りあげていて、また「北海道の地名 山田秀三著 p.471 岩内」の項には、上原 松浦 永田の説と更に「北海道駅名の起源」の「イワナイ (山の・川)」という説が加えられている。 上述の「北海道の地名」では、現在の運上屋川はもともと独立した河口に注いでいたことからイワナイ川だったのではないかと推測されている。
iwao-nai
浮石川
 ホロレウケホロレウケ   poro-rewke (大きい・曲がり)。
 ヲタリエフルヲタリイフル   ota-ri-hur (砂浜の・高い・丘)かな? 松浦図には「和ハマナカ伝」とある。
 ソツコナイソツコナイソー コロ ナイソコナィ滝・の・川宿内(そこない)川。源は長沼。地図見る限り掘株川の支流にみえる。河口異なっていた時代あるのかな。
so-koro-naiso-kor-nay
瀧の川
 マタルエサンマタルエサン マタルエサン冬の・浜へ出る道西蝦夷日誌には「冬の路の義」とある。
mata-ru-e-san
 ルエサンルエサン ルエサン浜へ出る道「北海道の地名 山田秀三著 p.228 ルサ川」の項によると、坂と解するらしい。
ru-e-san
堀株川シリフカシリブカ/シルンカシルムカ ペト  昔の堀株川河口の川筋が現在の泊村と共和町との境界で、昔の岩内郡と古宇郡との境界もここへ変更されている。 永田地名解には「和人『シリブカ』と訛る」とある。 また、「北海道の地名 山田秀三著 p.471 堀株」の項には、「shir-um-ka-pet 山の・後部・の上(からの)・川 とでも呼んだのだろうか。ずいぶん難しい解である。」とある。
shir-umka-pet =shiri-um-ka-pet
山陰の上より来る川

川筋

川名松浦図*1西蝦夷日誌*2永田地名解*3アイヌ語/ローマ字表記意味備考
ニペナイ/当別川 ハンケフユシハンケフユシパンケ プイ ウシパンケプイウシ下流の・蝦夷立金花・群生する・処
panke-pui-ushipanke-puy-us-i
流泉花多き下沢
ヘンケフユシヘンケフユシペンケ プイ ウシペンケプイウシ上流の・蝦夷立金花・群生する・処
penke-pui-ushipenke-puy-us-i
流泉花多き上沢
シユンクウシニヘシナイシユンクウシナイシュンク ウュ ナイシュンクウナィ蝦夷松の・群生する・沢永田地名解には「即今尚多し」とある。
shunku-ushi-naishunku-us-nay
蝦夷松多き沢
シイニヘシナイ  シニペナイ本当の・ニペシナイ川ニヘシナイ本流。
si-nipes-nay
カペッ/野束川 ホンノツカホンヌフカポン ヌポンヌ小さい・野束川
pon-nupkapon-nupka-pet
野川の支流
チエフンノツカ  チェプンヌ魚・入る・野束川
chep-un-nupka
サクトウノツカ    sak-to-nupka 夏・沼・野束川。松浦図の異なる図版にまたがっているので、サクの後がわからず、トウノツカの前があるのかどうか分からない。
 フウレポンヌフカフーレ ポン ヌフレポンヌ赤い・小野束川「北海道の地名 山田秀三著 p.471 野束」
hure-pon-nupkahure-pon-nupka
野川の赤き支流
カハルシホンノツカカワルシヌフカカパルシュ ヌカパル平磐・のある・野束川「北海道の地名 山田秀三著 p.471 野束」。ナメなのかな。
kaparush-nupkakapar-us-nupka
偏盤ある野川
 トウヲシマコマヘツ トオマコマペッ沼の・後ろに・ある・川「北海道の地名 山田秀三著 p.471 野束」。 目国内岳北東の地すべり堆積物のところにある沼なのかな?
to-osmak-oma-pet
カムイシレタラホンノツカ    kamuy-us-retar-pon-nupka 神・居る・白い・小野束川。違うかな?
シュンクウシノツカ  シュンクウ蝦夷松・群生する・野束川
shunku-us-nupka
シイシユンノツカ    si-sum-un-nupka 本流・西・にある・野束川。だと松浦図と符合しなくなってしまうから、シユンってなんだろう?
ノホリヲシマキユーノツカ  ヌプリオヤンヌ山・の後ろに・上がる・野束川
nupuri-osmak-yan-nupka
扨川(イワナイ川)/運上屋川 セミナイセミナイ   
ホンイワナイホンイワナイポン イワオ ナイ  永田地名解には「文化三年畑を開き作場又御手作場と称す」とある。
pon-iwao-nai
軽石の川の支流
  シヨモ チャル トー  永田地名解には「アイヌ云 沼水の落口あるを見ず 藍し潜流して『ソーコロナイ』に出るならん」とある。
shomo-charu-to
無口沼
ヌーウシトルイワナイヌーリシトルイワナイ   
フトイロネホンイワナイ    
イナヲウシイワナイ    inaw-us-岩内 イナウ・ある・岩内川。
フユウシイワナイ    puy-us-岩内 蝦夷立金花・群生する・岩内川。
シルムカペッ/掘株川 シヨモナイシマモナイシマモ ナイ  珍しく永田地名解には「?」 「アイヌ云 松浦地図に『シヨモナイ』とあるは誤にて『シマモナイ』なりと云へども意義未詳」とある。 シヨモナイを素直に読むと sho(so)-mo-nay 滝・静かな・沢。違うか。 so-oma-nay 滝・ある・沢。
shimamo-nai
ホンシヨモナイ    pon-sho(so)-mo-nay 小さな・滝・静かな・沢。意味分からない。 pon-sho-oma-nay 小さな・{滝・ある}・沢。
ヒシヨモナイヒシヨマナイ   pi-sho(so)-mo-nay 小石・滝・静かな・沢。意味分からない。 シヨモナイはシヨマナイの訛りだとすると sho-oma-nay 滝・ある・沢。 ただ、「ヒ」が何なのかわからない。
ソツコナイソツコナイ   ソ・コル・ナィ。 宿内川の河口は独立していたのか、それとも元から支流なのか、その辺は土地勘なくて分かりません。
 ハンケシヨヲカ   panke-so-oka 下流の・滝・の後ろ。 panke-so-ka 下流の・滝・の上。文脈が分からない。
ツンヌルヲマナイツンヌルヲマナイ   
 ヘンケシヨカ   penke-so-ka 上流の・滝・の上。 滝の上に位置しているのか、滝の上に川が入っているのか、滝の上の何かという文脈がわからない。
リヤムナイリヤムナイリヤ ナイ  永田地名解には「秋より来春に至るまで越年して鮭を漁することを得故に名く 今梨野舞納村と称す」とある。 riya-un-nay 越年し・住む・沢。でしょうか?
riyam-nai
越年川
ヲロクンネフヲロクンネフオロ クンネクンネその中が・黒い・もの(沢)永田地名解には「直沢、其内黒き処、ヤチ 水集りて黒きこと醤油の如し」とある。
oro-kunneporo-kunne-p
黒水
ネウトシカリネツトシカリネドネ シカリ  net-o-si-kari 漂木・多い・その漂木が・回る。 こういう場合に -nay や -pet が自明のものとして省略されるということがあるのか、ないのか。
netune-shikari
寄木のために回流する処
ケネタウシナイケネタウンケネ タイ ウシケネタイウナィハンノキ・林・ある・沢「アイヌ植物誌 福岡イト子著」によれば、ケヤマハンノキの樹液を赤の染料として利用していたのだそうです。 支流には右岸に赤川と左岸に赤玉川があって、どちらかなんでしょうね。分かりませんが。
kene-tai-ushikene-tay-us-nay
赤楊山
ヘクンネヘツ    pe-kunne-pet 水・黒い・沢。 違うかな。イメージできない。
カムイハツタリ カムイ ハッタラカムィハッタ神の・淵永田地名解には「アイヌ云 往昔鮭魚此淵に群集し熊来て之を食ふ故に名く 今埋りて谷地となりて鮭上らず即今発足村と称す」とある。
kamui-hattarakamuy-hattar
神淵
マクンヘツ  マクンペッ山の方・にある・川
mak-un-pet
イナウナイイナウシナイ   inaw-us-nay イナウ・ある・沢。
ホンイナウナイ    pon-inaw-nay イナウの・小さい沢。
トマムナイ  トマナィ湿地・沢
tomam-nay
ホロトマムナイホロトマムナイ   poro-tomam-nay 大きい・湿地・沢
ホントマムナイホントマムナイポン トマ ナイ  pon-tomam-nay 小さい・湿地・沢
pon-tomam-nai
小?泥川(コヤチカワ)
チセホマチツクシナイチセホコツチクチナイ   chise-oma-chi-kus-nay 家・ある・我ら・通る・沢。これじゃ訳が分からないか。
ホロヘツホロヘツ ポロペッ大きい・川
poro-pet
チフチツヘツ    位置関係が訳分からなくなってきた。
イクシユンケイワヲヘツイクシユンケイワヲヘツ   i-kus-un-ke- i-kus-un (その・向こう側・にある)に「-ke」が接尾すると、どういう意味になるのか?
イワヲヘツ    iwa-o-pet 山・多き・川、だと意味が不明になる。
イクシユンケルヘシヘイクシユンケルヘシベイコシュンケ ルペュペ  永田地名解には「『ルペシュベ』へ行んとして迷ふて此処に来ること多し故に名く」とある。 i-kus-{un-ke}-rupespe それの・向こう側・{を通っている}?・峠道。 ke がよく分からない。
ikoshunke-rupeshpe
シイルヘシヘルヘシベルペュ ベルペ峠道の沢永田地名解には「此路は尻別川と岩内川の分水嶺なり 一名イナウ峠とも云ふ 此処より『ポンクチヤナイ』を経て『シリベツ』の『ソーツケ』と云う鮭漁場に至るなり」とある。 幻のソウツケ。 西蝦夷日誌には、武四郎が尻別川を舟で遡って向かおうとしてブイラで断念し、そこが岩内アイヌの漁場であることを知り岩内から峠越えしてたどり着くという顛末が載っている。 si-ru-pes-pe の方の shi は「本当の、本流の」という意。
rupesh-beru-pes-pe
エナヲ峠    国道5号線、共和倶知安間の倶知安峠北の峠。
ホンシユツハナイ   pon-shup-pa-nay 小さい・{ススキ・の上手・}沢。 pon-shup-oma-nai 小さい・{ススキ・ある・}沢。うーん。
ホロシユツハナイ   poro-shup-pa-nay 大きい・{ススキ・の上手・}沢。 poro-shup-oma-nai 大きい・{ススキ・ある・}沢。
ハンケシヨハナイ    panke-so-o-pa-nay 下流の・滝・多い・上・沢。 panke-sho-oma-nai 下流の・滝・ある・沢。わからん。
ヘンケシヨハナイヘンケシヨハナイペンケ ソー パ ナイ  永田地名解には「和人中ノ川と云ふ」とある。 松浦図と西蝦夷日誌の方は penke-so-o-pa-nay 上流の・滝・多い・上・沢。 penke-so-oma-nay 上流の・滝・ある・沢。わからん。
penke-so-pa-nai
上の瀧沢
ワツカウシナイワツカウエンナイ   wakka-us-nay 飲み水・ある・沢。 wakka-wen-nay 飲み水・悪い・沢、飲むには適さないということなのかな。
チエフシヤリヘツチエフシヤタヘツチェプ シャク ペッ  「シヤリ、シヤタ」の音は -sak- だけでは足りないような。 たとえば chep-sak-ri-pet 魚・の居ない・高い・沢とか、何か音があるような気がする。
chep-shak-pet
魚なし川
シヌンナイシヌンナイシルン ナイ  永田地名解には「硫黄山の方より来り『シルムカ』川に入る 今『シヌウンナイ』と云ふ」とある。
shir-un-nai
遠方より来る川
 フシココタンュコ コタンココタン古い・集落永田地名解には「アイヌ部落の奮跡」とある。
hushiko-kotanhusko-kotan
奮村
ホロイチヤンホロイチヤンポロ イチャンポロイチャン大きい・産卵場永田地名解には「今は埋没して無し」とある。 「北海道の地名 山田秀三著 p.472 幌似」の項には、幌似の由来はポロナイ説よりも小字名のポロイザンニ、ホロイサンニからポロイチャニ (poro-ichan-i) からの訛化ではないかとある。御手作場の辺りなのだとか。
poro-ichanporo-ichan
鮭鱒の大なる産卵場
セトシセツシセッ ウシセツシ巣・多い・処「北海道の地名 山田秀三著 p.473 セトセ川」によれば、set (巣) は鷹巣を指していることが多いのだそうです。
set-ushiset-us-i
床多き処
セトシレリコマナイ  セツシレケォマナィ巣・多い・処・の向こう・にある・沢
set-us-i-rerke-oma-nay
ハンケシヤマツケナイバンケシヤマツケナイ パンケサマッキナィ下流の・横になっている・川「北海道の地名 山田秀三著 p.473 辰五郎川」によれば、辰五郎川のことなのだとか。
panke-samatki-nay
 シヤマツケナイ サマッキナィ横になっている・川「北海道の地名 山田秀三著 p.473 シマツケナイ川」によれば、アイヌ時代には「penke-samatki-nai 上流の・横になっている・川」とも言ったのだとか。 また、西蝦夷日誌の「笹小屋、今年より和人住して木賃泊りをなす」にあるように、稲穂峠を挟んで南北にそれぞれ笹小屋があったということみたい。
samatki-nay
  ニシ ケ  ni-us-kes-i じゃないのかな? 林の端処。
nishi-kesh
ハヤセの端
ハンケニシケシ    「ニシ」をどう読んだらいいのか。稲穂峠の南側の様か、地形か。 かつて河畔林があったとして、その様を表現しているのなら「panke-ni-us-kes-i 下流の・林・のある・端・処」という感じになり、沢地形なら「panke-nisei-kes-i 下の・谷・の端・処」というニュアンスになるのかな? どちらでも当てはまりそうな気もしますが。
ヘンケニシケシ    ペンケ、上流側。音で判断すれば ni-us という気もする。分かんない。
シヤクルヘシヘ  ルペ夏の・道が・下っている・もの「北海道の地名 山田秀三著」に習うなら「夏の峠道の沢」という感じでしょうか。
sak(shak)-ru-pes-pe
マタルヘシヘ  マタルペ冬の・道が・下っている・もの「北海道の地名 山田秀三著」に習うなら「冬の峠道の沢」という感じでしょうか。
mata-ru-pes-pe
エナヲ峠    国道5号線、共和町と仁木町との境界にある稲穂峠。
ムニヽヘムニニベムニン ベ  永田地名解には「鮭多く上り腐敗したる処」とある。 鮭が腐るという表現のときに munin を使うのかな?
munin-be
腐敗処
ニナラケシニナラウシ   「北海道の地名 山田秀三著 p163 タツニウシナイ川」によれば「ninar は段丘上の平らになっているような処を呼んでいた言葉のようであった」とある。 ninarka. ninar-us-i 岡・ある・処。なのかな?
ホンヤイヌヘツ    支流のポンヤエニシベ川なのだろうか? pon-ya-inun-un-pet 小さい・{岸に狩猟や漁のための仮小屋・のある・}川? ヤ・イヌ・ゥン・ペッの「ンとゥン」が繋がって「」に。 違うかな?
ヤイヌヘツヤイヌシヘツ   支流のヤエニシベ川なのだろうか? ya-inun-un-pet 岸に・狩猟や漁のための仮小屋・のある・川。違うかな。
ルウヘツヤウシルウヘツヤウシレウ・ベッカ・ウシ  永田地名解には「深水なれども此処を渉るなり『ルーペツカウシ』にあらず」とある。 西蝦夷日誌には「渡り場の義」とある。 ルウヘツヤウシを素直に読んでみると ru-pesh-ya-us-i 道が・下る・岸・ある・処。と読めそうな。
reupetka-ushi
渉り場
キナチヤウシ  キナチャウシ蒲を・刈る・いつもする・処
kina-cha-us-i
ヘテウコヒ    ペテウコピ peteukopi 二股。
ニナラハヲマナイ    ニナラウシの項を参考にするなら ninar-pa-oma-nay 岡・の上手・にある・沢。という意でしょうか?
パンケクカルシ  パンケクッタルシ下流の・イタドリ・群生する・処
panke-kuttar-us-i
ヘンケクカルシ  ペンケクッタルシ上流の・イタドリ・群生する・処
penke-kuttar-us-i
シユンクウシ  シュンクウシ蝦夷松・群生する・処
shunku-us-i
ホリカシルンカ  {}カシルンカ後戻りする・シルンカ川地形によっては、あたかも下流から上流へ流れているように見える場所。
2015/10/03追加: 川筋があたかも海側へ向かっているかのような所。 どの辺りなのかは分かりませんが。
horka-shirunka
シノマンシルンカ  シノマンシルンカシルンカ川の最上流掘株川の源。
sinoman-shirunka

その他

山:
チセネシリ chise-ne-sir (家・のような・山)
ユワヲノホリ iwaw-nupuri (硫黄・山)
ニヘシナイ岳 nipes-nay- (しなの木の・川・ - )

参考ページ:
*1) 松浦図: 東西蝦夷山川地理取調図 松浦武四郎 国立国会図書館デジタル化資料
*2) 西蝦夷日誌: 多気志楼版 近代デジタルライブラリー
*3) 永田地名解: 北海道蝦夷語地名解 永田方正著 近代デジタルライブラリー
uri *a) 北海道立図書館 - 北方資料デジタルライブラリー
  • 河野常吉資料 野帳
  • 北海測量舎 1/5万分地形図
参考図書:
北海道の地名 山田秀三著 復刻版 草風館
アイヌ植物誌 福岡イト子著 草風館
アイヌ語入門 知里真志保著 復刻版 北海道出版企画センター
地名アイヌ語小辞典 知里真志保著 復刻版 北海道出版企画センター

$Id: AynuPlaceNames_IWANAI.html,v 1.2 2016/06/09 08:12:22 irikagi Exp $
更新履歴:
2016/06/09: スマホに対応させた。が、とても読みにくい。
2015/10/03: ファイル名変更。表記をアイヌ語入門に合わせ手直し。修正前のファイル
2013/12/07: 作成。川筋順不同。